青春１８切符考（その84）

２０１５年が明けて早３ヶ月。またまた青春１８きっぷ春季発売期間がやってまいりました。
折しも2015年３月１４日はJR各社ともダイヤ改正が行われ、とくにJR東日本から西日本にまたがる「北陸新幹線」の開業は、マスコミも巻き込んで大きく取り上げられました。
そうした華々しい開業の陰で、またしても消えゆくゆく名物列車もありました。
一つには、豪華寝台特急列車、トワイライトエクスプレスがそれであり、もう一つには最後のブルートレインである寝台特急北斗星でしょうか。もう昔ながらの客車列車で長時間列車に揺られて・・・というのは、本当に過去の風景となってしまったのは誠に残念なことです。

さて、今回の青春１８きっぷポスターですが、昨年の夏より続く時間シリーズで、今回の時間は８時１６分。舞台となった場所はJR東海管内高山本線です。撮影時期は４月とありますが、山間の春は平野部に比べると若干遅め。
川岸の桜はまさに満開となり、列車の窓から旅ゆく人の目を楽しませていることでしょう。たくさんの花見客で賑わう桜の名所も、ひっそりと咲く桜もその美しさに変わりはありません。青春１8きっぷで、ローカル線をのんびりと旅しながら、ふと目にした桜を眺めに、初めての駅に降り立つのも良いかもしれません。
前述のように新幹線の開業とともに並行在来線はJRから経営分離され、青春１８きっぷで旅ができる範囲は年々狭められてはおりますが、狭いようで広い日本、まだまだ心安らぐ美しい風景はあちこちにあるものです。
今シーズンも時間を見つけては、こうした旅を楽し見たいと思う私なのでした。

新幹線開業に伴う大幅なダイヤ改正や上野東京ラインなど、新たな大動脈となる幹線の開業があり、そちらに宣伝を注力したせいか、地元、JR東日本管内では、恒例の青春１８きっぷポスターの掲示はもとより、販促チラシの配布は未だかつてなく遅く、ほとんど目にすることはありませんでした。
また、一部のメディアによると、「チラシの配布が販売実績に結び付かない」との理由からJRがチラシの製作を中止したとの報道もあり、この先も配布があるのか今のところわかりません。ですが、今シーズンのチラシに限っては、実際に私が旅先の駅で偶然入手することができたので、少数ながら「ある所にはある」ようです。キップもさることながら、その美しさからコレクションアイテムでもある青春１８きっぷチラシ。採算の問題もおありでしょうが、切符の発売が続く限りぜひとも配布の継続をJR各社様にお願いいたします。